忍者ブログ
今週のコラム
 地方には隣組という近所付き合いがあります。年一回の親睦会をホテルや旅館で行なうのですが、今年は組長さんが、懇親会の前に美術館めぐりを企画してくれたのです。二番目に訪れた諏訪市の原田泰治美術館では、開館7周年を記念して特別企画展「原田泰治とクロアチアの仲間たち」を開催していました。

 原田氏に影響を与えたと言われるイワン・ラブジン氏の「私の故郷」という絵を前にした時、私の故郷という素朴なタイトルの内面(かつて旧ユーゴ戦争で長きにわたり戦渦に見まわれた)の苦労を乗り越え人や自然のこのうえのない幸せとこの世のものと思えない空想とはかりしれない人類愛を与えてくれました。この絵は言葉で言い表すことのできない喜びを与えてくれるのです。そんな表現のできる作者の人間愛に感動と驚きです。

 イワン・ラブジン氏のふるさとの自然をこよなく愛し、心の生計のために描くという言葉に触れ、デザインの仕事をしながら、自分らしい絵を描こう。何かすごい宝物をいただいた気がした。と原田さんは書かれています。
 原田さんのビデオを見ると自分らしくふるさとを表現していく時の取材の姿がありました。きめこまかい描写と人間愛がまた感動を与えてくれます。原田さんの日本の作品も情緒があり素晴らしいが「ザグレブの昼下がり」という作品はそこに描かれているレンガ建築が生き生きしていて美しいと思います。

 開館7周年だとお聞きしましたが、できた当時から僕はこの建築を訪れたことはなかった。なぜなら原田さんの絵を包み込む器としてなぜか風土を感じないものがあり近づかなかった。確かに今日見て美術館としての機能は立派なのでしょうが、原田さんの絵に見る 「ふるさと」 を感じないのです。
 この形態であったとしても 外壁のタイルがもう少しシャモットタイルのような深みがあれば、7年の味を感じたであろうと思う。まあそれは考え方なのだろうが、建築の性能を乗り越える〝心〝の表現がほしいと感じるのは僕だけだろうか?と言いたいことを言わせてもらうのですがお許しください。

その後のホテルの懇親会とあわせとても楽しい会合でした。
ありがとうございました。


 今年最後を締めくくるコラムとなりました。今年は修景作品の多い年でした。充実した一年であったと感じます。来年僕たちの仕事はじめは1月6日からとなります。新年第一週のコラムはお休みとさせていただきます。今年一年大変ありがとうございました。
良いお年をお迎えくださいますように!


                                              (C)文・かたくら たかゆき

拍手[0回]

PR
最新コメント
最新トラックバック
プロフィール
HN:
かたくらたかゆき
性別:
男性
職業:
建築家
趣味:
自然に親しむこと
自己紹介:
豊かな暮らし向きを望むあなたに!
住まいの設計活動を通して住まい専門の建築家がありのままに毎日の生き方を語ります。
クライアントの方たちや家族そして自然との対話の中で常に暮らし向きの良い住まいを創造したいと思います。
住まいをもっと豊かに心地よく/片倉隆幸建築研究室FANPAGEもどうぞ!
http://www.facebook.com/archhall
バーコード
ブログ内検索
アーカイブ
アーカイブ
お天気情報
カレンダー
10 2025/11 12
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
24 25 26 27 28 29
30
カウンター

Template by Emile*Emilie

忍者ブログ [PR]