№35 2006' 01/10 「ロンドンで読まれた図面」

　いよいよ２００６年がスタートです。
明けましておめでとうございます。
今年一年が皆様方にとって、しあわせな年になりますよう心からお祈り申しあげます。
先週はお休みをいただきましたので、今週から新しい気持でコラムをスタートします。


　Iさんの奥様は図面を読むのが早く、担当の太田さんとともに瞬時の対応にびっくりするのである。
図面もう少し小さくならないですか？と問われ縮小して差し上げたのですが、どうやらフライト中に見る？　いや仕事中ですからそんなことをしてはいけませんが、先日はロンドンのホテルでじっくりと御覧になっていたらしい。なんと熱心な方だろう。

　きっとお忙しい日々そんな時間を楽しみ図面の中を歩いてしまうのだろうと思うと住宅設計者としてはたまらなくうれしくなる。僕の図面もロンドンまでおともしたのかー？と昔訪れた、シャーロックホームズのパブ、コベント・ガーデン、テートギャラリー、ロイズオブロンドン、離れますがグラスゴー美術学校の木造の梁やマッキントッシュの有名な作品・ヒル・ハウスのものうげな造形等が思い出されるのです。
なつかしー！


　今年の冬は寒い、本当に寒い。灯油代も値上げか。基本的に建築本体がきちんとできてないとどのような暖房を試みてもダメだろうと思う。今年の作品からオール電化を建築のデイテールと対応させきちんとした仕組みで試みようと思っている。

　地球環境を考えどのようにシフトしていくかは、建築家として力量を問われるところだろうと思う。というところで思い出のマッキントッシュ・ヒルハウスにて購入した本を紹介して、今週はお別れです。


（Ｃ）文・かたくら　たかゆき