17日(日)中学の時の同級生K君と、よしのさんにて昼食会。先日の同級生との会合は、仕事で出席できなかったので、楽しい時間を過ごせた。
12月も後半となりました。家内の父の葬儀後、施設に御世話になる母親を案じる家内のことも心配しながら、デイサービスに通う母の介護も続きます。
今年の學校の授業を終えて、仕事のまとめや、今後の仕事の準備、今年も忙しい日々が続いています。家の事も年末のまとめ、年始の準備もあります。
20日(水)斉藤孝彦さんとプロフェッションを語る会の原稿もようやく皆に送ることができました。前回の話にも出ましたが、建築家斎藤孝彦の住宅設計作法を再び共有する。
建築ジャーナル論評に記載された エッセイ・評論の中から師の住まいづくりの作法をそのまま記します。
私は、40歳台半ばから60歳台まで、茶道を習っていたことがある。別に高尚な理由があったわけではなく、日本の伝統的な文化を効率的に知るためという、いささか不純な動機からであった。(茶道は音楽を除けばおよそすべての日本の伝統文化のエッセンスを含んでいる。)
結果的に、20年余も続いたことに我ながら驚いた。これまで大学などで自分たちが行ってきた「勉強」とは違い、茶道という「習い事」には、いつまでたっても「終わり」がなかったからである。
「理論」を学びつつ、「実技」を習得する、という「欧米型」であれば、理論が分ってしまえば、後は実践あるのみだが、「日本型」(日本の伝統芸能や武道の型)は違う。理屈ぬきに「型」をエンドレスに繰り返すことにより、自然に身についてくるものを心とし、その心を追求するのが「日本型」である。
そういう世界では、「型」はあらかじめほとんど決まっているから、「欧米型」から見ると取るに足りないような瑣末な差異が非常に重要で、その種の瑣末な差異は限りなくあるから、いつまでやっても「終わり」はないのである。
ところで、このような「型」からはいって「心」にいたる方法を「作法」という。建築もかつては「作法」によって作られるのが当たり前であった。日本の伝統的な木造建築では、何世紀にもわたって、「デザイン作法」や「技術の作法」が師匠(棟梁)から弟子へと受け継がれてきた。
その間、時間とともに磨かれ、洗練の度を増した。「作法」は単なる形式にとどまらず、学ぶものの日常生活から、社会的倫理観にいたるまで、広く個人を律する概念だったのである
歴史的な街並みが美しいのは、工人たちが建築を「作法」に則ってつくり、その建築群が、街を形成しているからである。つまり、「型」がデザインの基本にあるからだ。
日本だけではない。ヨーロッパの壮大なカテドラルを築いた石工たちも「型」を反復し、洗練させる、という「作法」を伝えて、今日、「心」ある、あの美しい都市景観を造るにいたった。
歴史上、マンネリ化した「型」の押し付けを批判した人々も少なくない。利休の「詫び茶」の世界の創出も」、そこから発した「数寄屋造り」の建築はそうであり、茶道の歴史の大きな転換点でもあった。しかし、これらの「反逆者」も、それ以前の「作法」を全否定したわけではない。
それらを包含しながら、より広くて深い世界を呈示した。
「型」から入って「心」にいたる、という「作法の基本」はいささかも揺るがなかったのである。
ディベロッパーやハウスメーカーのつくる住宅には、反復すれば「心」にいたることができるような「型」があるのか。そこが問題だ。
建築家:かたくら たかゆき は、
斎藤孝彦さんとプロフェッションを語る会偏:
フレンドリーな住宅建築設計・監理業務合意書を使用しております。
(C)文・かたくら たかゆき
PR
この記事にコメントする
最新記事
(02/02)
(01/17)
(01/06)
(12/28)
(12/20)
(12/16)
(12/08)
(12/01)
(11/23)
(11/16)
(11/11)
(11/04)
(10/27)
(10/18)
(10/13)
(10/05)
(09/23)
(09/13)
(09/07)
(08/31)
(08/25)
(08/16)
(08/06)
(07/27)
(07/21)
最新コメント
最新トラックバック
プロフィール
HN:
かたくらたかゆき
HP:
性別:
男性
職業:
建築家
趣味:
自然に親しむこと
自己紹介:
豊かな暮らし向きを望むあなたに!
住まいの設計活動を通して住まい専門の建築家がありのままに毎日の生き方を語ります。
クライアントの方たちや家族そして自然との対話の中で常に暮らし向きの良い住まいを創造したいと思います。
住まいをもっと豊かに心地よく/片倉隆幸建築研究室FANPAGEもどうぞ!
http://www.facebook.com/archhall
住まいの設計活動を通して住まい専門の建築家がありのままに毎日の生き方を語ります。
クライアントの方たちや家族そして自然との対話の中で常に暮らし向きの良い住まいを創造したいと思います。
住まいをもっと豊かに心地よく/片倉隆幸建築研究室FANPAGEもどうぞ!
http://www.facebook.com/archhall
ブログ内検索
アーカイブ
最古記事
(05/17)
(05/22)
(05/24)
(05/31)
(06/07)
(06/14)
(06/21)
(06/28)
(07/05)
(07/12)
(07/19)
(07/26)
(08/02)
(08/09)
(08/13)
(08/23)
(08/30)
(09/06)
(09/13)
(09/20)
(09/27)
(10/04)
(10/11)
(10/18)
(10/25)
アーカイブ
カレンダー
01 | 2025/02 | 03 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ||||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | |
9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
カウンター