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今週のコラム
17日(水)仕事開始となりました。暑い夏ですが、連日リオ・オリンピックでは日本人の活躍が凄く、テレビ観戦をして楽しませていただきます。今の時代を生き抜く住まいを模索しながら、学校の授業もありますので20世紀のモダニズム建築を再考しています。1949年チャールズ&レイ・イームズ夫婦の自邸兼アトリエはシンプルで現代的、遊び心と機能性が豊かに表現されていて今なお新鮮です。「ケーススタディハウス」は当時のモダン住宅のプロトタイプとなる実験住宅を建てる試みとなり1945年から1966年にかけて計画された実例のひとつですが、近代建築を象徴する新しい材料の鉄とガラスを使い、量産も可能としたローコストで質の高いデザインを目指して工場や倉庫で使われる既製品サッシを組み合わせた設計を試み、この住宅もそれが基準寸法となっています。コストの節減だけでなく、通常の住宅にはない大きな開口部の住まいとなった。吹き抜けの解放感と天井の低いアルコーブ等魅力的な空間だ。イームズ邸などの建つカリフォルニアは、運のいいことにとても温暖な気候の地域です。
地域特性を十分に考慮しつつ、こうした思考が今の時代の持続可能性、資源の有効利用・・という背景のもとに新たに求められていくべきと感じて日々考えて実践しております。再び今の時代のケーススタディハウスが必要だと感じます。
19日(金)外構を追い込んでいるY邸修景計画の現場へ。外柵の支柱工事を行っています。27日(土)には建築写真家の林さんの撮影があるので、それまでに有明の土、植栽、芝までなんとか仕上げてほしい。T邸修景計画は出窓の工事、家具取り合いの打合せ等を行う。21世紀は前述したローコスト・モダンタイプの新しい試みとこうした古い建築のリノベーションをどのように展開していくかが問われる時代なのかもしれないと勝手に考えているのも楽しい・・・
20日(土)少し涼しく感じる週末を迎えた。僕の大学院時代の建築計画研究室の担当教官みねぎしやすお先生の師、池辺陽。終戦後の東京。住宅不足と極端な資材不足に陥っていた当時、建築には15坪の面積制限が法的に課せられていた。戦前にCIAM(シアム)でも最小限住宅をテーマに掲げていたが、戦後の日本では必須の条件となり、多くの建築家たちの課題となった。そんな中で池辺陽は立体最小限住宅を実現した。女性の家事労働負担の軽減も大きなテーマであり、特に水廻りは、人体寸法との関係が密接なので寸法の合理化が図りやすくキッチンの工業化に意欲を燃やしたと言われています。みねぎし先生のユーティリティー関係、主婦動線等設計のうまさは抜群だった。そうしたベースを振り返りながらもオーセンティックな意味の住まいを考えていくべきだと思っています。


(C)文・かたくら たかゆき

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建築家
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自然に親しむこと
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豊かな暮らし向きを望むあなたに!
住まいの設計活動を通して住まい専門の建築家がありのままに毎日の生き方を語ります。
クライアントの方たちや家族そして自然との対話の中で常に暮らし向きの良い住まいを創造したいと思います。
住まいをもっと豊かに心地よく/片倉隆幸建築研究室FANPAGEもどうぞ!
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