4日(月)一昨年に改修した自宅の風呂はモザイクタイルのコーナーにひび割れとガラス周りのコーキングの割れが発生してこの日直しとなる。できあがりは気持ちの良いものだった。
今の季節は新緑に囲まれて1cm角のモザイクタイル貼りの風呂からの眺めは大変気持ちが良い。
6日(火)立礼室に改修となるH邸の工事契約立会い日。和室に座り茶室との間の木立の涼しげな枝ぶりに魅了された。庭の緑にふさわしい和菓子と奥様のお点前を頂戴して感激した。実に貴重なお時間をいただきました。
茶における夏の過ごし方は道具の取り合わせにしても自然と一体に融和した方法をとります。涼一味・・・今回の立礼室も庭と融和したいと考えております。
千坂秀学さんは著書 いっぷく拝見にて
「夏は涼しく」とは利休居士の七則の中にある言葉です。
夏は涼しくといえば、今日ではいろんな方法を用いて、夏を涼しく過ごすことができます。
また夏の涼味として挙げられるものに三つあります。露地の涼味、茶室の涼味、さらに取り合わせの涼味です。
こんな話しを思いおこします。
利休居士が、武野紹鷗のもとに招かれて、夏の暑いとき、山里の庵に行かれたのです。利休居士は汗をかきながら露地に立ったとき、涼味に対する紹鷗の態度にいたく感動をされました。それは蹲踞の上に一枚の梶の葉が露をいっぱいに含んで涼しげに覆いがしてあったのです。
谷間の水が筧を通って蹲踞に満たされ、その水が真夏の太陽の熱で温かくならないようにとの配慮から、しかも、ただ葉をおくだけではなしに、そこに露をいっぱいに含ませた梶の葉を蹲踞にかける、涼一味という情趣が働くのです。これが茶における知恵というものではないでしょうか。
と述べられています。
H邸の和室へのアプローチと庭を眺めながら頂戴しました奥様のお点前には短い時間の流れの中にとても貴重な命をいただいたような気がしました。
Ⓒ 文・かたくら たかゆき
住まいの設計活動を通して住まい専門の建築家がありのままに毎日の生き方を語ります。
クライアントの方たちや家族そして自然との対話の中で常に暮らし向きの良い住まいを創造したいと思います。
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