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今週のコラム

  まだ信州の朝は寒いですが、日中はあたたかい日が続きます。
14日(木)庭のすいせんやチューリップが成長している。朝アトリエに来るとアイビーをはわせた壁、リーフウォールが駐車場の天井まで伸びその間のブレースに鳩が心地よさそうに座っている。

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 午前中は「八ヶ岳を望む家」のТさん御夫婦に改修の打ち合わせとF建設のF社長が工事工程表などの説明をする。Тさんは東京のデザイン事務所を本格的に茅野市へ移す準備をするようです。

  ここに「終の住まい」としての家を見つけたわけですが、Тさんは僕の設計したYさんが所有する19年経過した家を購入して維持管理のための手入れをしていく。今後内部の改良もしていくのですが、それをやり続けるためには何度も申しあげてきましたが、自分の住まいに対して愛着と誇りを持たなければならない。

  自邸を建てた方たちでも年月が経過すると家に対する気持ちがさめてしまう方たちも中にはいると思うのですが、家を持つかどうかもわからなかった夫婦がたまたま茅野にやってきた。

 この建築を、(いやこの建築しか見なかったようだが、)気に入って永住することになってしまった。
そして大震災後は仕事場も東京からここに引き上げるという決意をしてしまった。

一緒に住まう家族を大事にして、また住まう家とともに周りの環境が大事だと考えているようです。

家の中は暖炉が一つ。あとは補助暖房なのです。全体があたたかいわけでもなく、寒くて不便なところもあります。光の入り方、風の流れ、雰囲気・・・この建築の魅力を愛していただいています。

家は家族で創りあげていくものだと思うから、いつも創造をかきたてるような家でありたいと思う。

建築家ルイスカーンの 「良いなげかけは良い答えよりすぐれている」・・というような意味はこうしたところにもありそうです。 完璧でなくていい。持続していく想像力こそが大事だ。

夏暑くたって・・・冬寒くたって・・・それを理想に少しでも変えていける改修で良いのだと思う。だからこそ 「住まい」は本来持ちえている力の存在が大切なのだ。


カーンは「空間は個性的であり、未完成なものであると・・・」とも述べています。

外壁にまた杉板を張るので 火災保険は高い・・・木はいつか朽ちる・・・でもそんなことより木を愛する心・・・人間だって永遠に元気ではない・・・だからこそ大切なものは何・・・

それは人それぞれの感じ方で選択が違う。でもそうした価値ある建築は愛着をもつ施主により改良を続けることで資産価値を増し年月をかけて素晴らしい環境を創造します。

奥さんが言っていました。

「こんなの ホームセンターで買ったら安いんだけどー・・・これを捨てることが環境に負担を与える・・・」

錆びた洗濯物干し台・・・自分できれいに塗り直してあった。

僕はエコは使いきることだと思っているので奥さんの姿勢に大賛成だった。

15日(金)築9年空港東の家の点検に伺う。ご夫婦はお元気で何よりもこの家を愛し室内を美しく保っています。さすがにデザイナーのお宅です。

 外部の鉄骨の錆がありますのでこれは塗装をされたほうが良いと思い施工されたОさんへ連絡。

クライアントのТyさんは県内デザイナーの集い「ぺちゃくちゃないと」を主催されているとお聞きしました。。自由に参加できるようなので皆さんも是非訪問してみてください。

 

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 庭の梅の花 信州はようやく咲きます

 

 

  Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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 5日(火)「空を繋ぐ家」クライアントOBのNさんから電話をいただいていてアトリエに訪ねてくださいました。久しぶりにお会いできましてうれしく思いました。あたたかくなってきたので外構工事と補修等を進めていくことになりました。

 住まいは、どんなにつくる技術の点で優れた耐久性をもったものであっても維持管理のための手入れが必要であり、今後住み手のライフサイクルに応じた改良もしなければならない。それをやり続けるためには、自分の住まいに対して愛着と誇りをもたねばならない。Nさんもそうした尊敬するクライアントOBの一人であります。おみやげをいただきありがとうございました。

 自邸を建てる時、設計監理を委託された建築家とともに、耐久消費財的ではない、文化的な発想で「終の住まい」を建てる気概をもっていただくことが大切だと思います。それは長い目でみれば、やり続けてきた日本のスクラップアンドビルドの現状を変え省資源であり、かつ生き延びる(sustainable)な文明を築くことに繋がるでしょう。

  6日(水)娘は高校の入学式をむかえ家内と出かける。あたたかい希望の春。信州はあいかわらず朝は寒く寒暖の差が激しい。


8日(金)フェイスブックを始めたらJIAの仲間が多数友人として参加。JIA災害復興支援アイデアバンクをUIA東京大会関東甲信越支部の赤羽推進委員長が掲げた。夕方JIA長野県クラブの幹事会、その後もうひとつの会議を済ませて帰宅。

9日(土)朝の時間帯に倫理法人会のレクチャーを12日(火)に備えてパソコンのパワーポイントの環境チェック。午後はアトリエは休みなので現在思案中のプロジェクトについて柴崎さんと打合せをする。

  10日(日)朝は寒く感じたが、穏やかな春の一日となりました。きょうは畑に家族皆でじゃがいもを蒔きました。前日は久しぶりに雨が降り土の感じもちょうど良いと思った。大好きな野菜の栽培も父に教えてもらいながら今年もやっていこうと思う。自分たちで栽培した野菜を収穫できるなんてとてもしあわせなことだと思う。少しばかりの野菜だが今年も楽しみです。

  12日(火)岡谷倫理法人会モーニングセミナーの講演会のため朝5:30に岡谷パークホテルの会場へ行く。矢島会長たちはすでにセレモニーの練習を始めていました。万人幸福の栞の朗読、朝の歌の斉唱は感動的でした。

40分間の僕の話を皆さんご静聴いただき心から感謝申しあげます。

 東日本大震災後一ヶ月。今なお余震が続く不安な時期です。大自然は創造を絶する厳しさを与えました。でも私たちは自然からの恩恵をたくさんいただいております。


性能ばかりが重視される時代になり子供たちは火に楽しむことも忘れてしまっている。不便なことの尊さを知らなければならないと思う。こうしたことを見つめ直していくともっと素晴らしい自然と繋がる住まいが生まれると思います。夏は暑い・・・冬は寒い・・・それは当然のことなのではないだろうか?必要以上の要求が住まいを貧しくしているように思えてならない。

 自然は光や風や火に楽しむ喜びを人に与えてくれるばずなのです。もっと僕たちは皆が協力し合い創造的な生き方をしていかなくてはならない。

思えば10年くらい前に矢島邸(歴史と現代の接点に生きる家)の話をさせていただいてからの大変貴重な朝のお時間をいただきました。岡谷倫理法人会の皆様に心から感謝申しあげます。

Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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3月31日、庭木がある程度整理されてきた。大木が伐採されると庭がずいぶん明るくなるものだ。これで庭木の大きさが少しは整った。東日本大震災、被災地の方は4月の新学期も満足に迎えられない方たちがたくさんいらっしゃることだろうと思う。

建築家 吉村順三のことば 100 建築は詩 より        生活する

「建築というものは非常に重要なものだと思う。とにかくそこで人が生活するわけですから、真剣なものですよ。

 ウチ一軒でも、そこで子供が生まれ、人が死ぬと、非常に真剣なものですよ。それをただ、造形的な、遊びのようなウチでは、いろいろと精神的に、とにかく人間の生活が非常にそれによって影響を受けるのです。

学校なら学校にしても、そこで若い人が育っていくところでしょう。ですから建築のつくり方が非常に精神的な意味を持っている。例えば、学校の建て方が非常に外形を飾るものであるとか、非常にアンバランスなものであれば、やはりその精神的な影響は非常に強いと思うのです。」
と述べています。

深いと思います。またそうした設計の思想が建築の施工のディテールにも浸透していかなくてはならないと考えると怖いことでもあります。

自分の手がけてきた住まい・・・そうした意味でもできる限り点検をさせていただこうと思う。またこれから手がける住まいも総合的に肌理細やかに対応していきたいと思っているところです。

倫理研究所から毎週送られてくる今週の倫理710号に 探査機「はやぶさ」を流星にした変容の火 

「しかし、たとえ己が身がどのように変容しようとも、与えられた任務を全うする姿は強烈な教訓を残しました。それは、物事を成し遂げるに相当の困難はつきものであるが、我が身を焼き尽くすほどの困難を潜りぬけてこそ開ける世界があるということです。・・・・

私たちも、見た目には変容こそしないものの、迎え来る苦難を遠ざけることなく真正面から受け止めて前向きに善処する時、精神的・内面的な変容を自ら遂げているのです。」

とあり、震災後の日本の今後、そして4月を迎え自分の役割を考えます。

Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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 22日(火)は信州大学工学部建築学科の学生の謝恩会に出席。授業を一緒にさせていただいた坂牛卓先生は4月から東京理科大工学部建築学科に移動となるので最後の挨拶をする。
大震災後の黙祷から始まり、高木先生が食べ物を残さないことを初めに話されて厳粛にスタートした会合でした。

 卒業生、修了生の皆さんご卒業おめでとうございます。自分を大切にして今まで学んできたことを実社会に生かす努力を忘れないでほしいと思います。

学生たちから花束をいただき川上さんと長野駅から電車で家に帰る。

23日(水)「八ヶ岳を望む家」Тさん宅に改修打合せと施工者によるサッシュの寸法取り。Тさんとは震災のこと、今の自分の役割は何だろうかということも含め自然との調和と恐ろしさについて話した。Тさんはトランジションタウン・ピークオイルをはじめ地域コミュニティーの重要さを語っていた。

 こうした内容は僕の設計活動にも生かしていかなくてはならない内容であり、現在も研究しているのですが、自然エネルギーを利用した取り組みを今後ますます展開していかなくてはならないと思う。

(注)トランジション・タウンとは、ピークオイルと気候変動という危機を受け、市民の創意と工夫、および地域の資源を最大限に活用しながら脱石油型社会へ移行していくための草の根運動です。

 25日(金)庭木を整理していますが、東側の栗の木や白樺の木はあまりに大きく成長してしまい伐採してもらうことになった。栗の木は幹が太くこの週末の寒さで作業が大変のようであったが、なんとか寝かせてもらい、自然乾燥しておくことになった。幹も70センチくらいあるので簡単に動かない。一本しかないので乾燥したら大きなテーブルでも設計して作成してもらおうかとも考えています。

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 庭木も植木やさんに手入れをお願いする方たちは問題ないのですが、僕の家のように普通の生活をしているものには、ほうっておいた庭木の中にははバランスを保てないほど成長してしまった大木があるのです。間伐材を利用しようと言ってはいるもののまずは身の回りからの解決です。今後は自分の家の周りの環境にも気を配りたいと考えているところです。

27日(日)そんなわけで 梅ノ木の手入れをする。父に言われてやってみるのですが、これがなかなか難しい。

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今年も咲いた福寿草

 

 

 

Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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 16日(水)東北関東大地震の大変な報道が続いて計画停電等のニュース。事務所内も食事等の時は節電に徹するように勤める。そんな中、柴崎さんは一級建築士の免許証を授与された。うれしいニュースでした。


17日(木)娘あいこっピの岡谷西部中学校の卒業式に出席した。皆が大震災の犠牲者に黙祷を捧げた。厳粛で美しい卒業式でした。昨年は送辞を勤めた娘も今年は、別れの寂しさと希望が一緒になり卒業生の椅子に座っていると思う。今ここにこの感激を経験できる自分を大切にしてほしいと感じました。お世話になりました先生方、友人の皆様に感謝申しあげます。


  18日(金)県立高校合格発表の朝。希望の春。娘もまた新しい目標ができたようです。被災地の方々のことを思いますとこうした思いをさせていただく娘たちは本当にありがたいことです。卒業文集にはたくさんの思い出が詰まっています。楽しいスナップ写真は学友会のこと・・・先生のこと・・・語る内容は少し大人です。


 それぞれの学びの部屋には窓がある。その窓から毎日いろんな日の光が差し込んでいた・・・

建築家ルイス・カーンが好んでいた詩に
‘what a slice of sun do you have ?‘ 「どのような、ひとひらの日の光を、あなたは持っていますか。」 
つまり良い空間とはそれぞれの光を所有してるものなのです・・・ つまり窓という考え方がどんどん見方によって変わってくるのだと思います。
学校教育の中では、 様々な舞台を通してのコミュニケーション能力の成長が生徒自らの創造力を豊かにしていくものと思います。

 19日(土)娘と久しぶりに諏訪湖周辺をジョギングした。天気が良く気持ち良い日でした。
午後茅野市Yさんのところへ点検に伺う。あたたかい日差しの午後。なつかしい話と多少の補修工事についての打ち合わせをする。お茶にいただいたお母さんの煮物は、なつかしくおいしくいただきました。


夕方は諏訪清陵高校78回生2部の同級会が諏訪市で行われた。同窓会の会合で会った友人もいますが、
本当になつかしい顔でした。
20日(日)は娘の高校合格祝いの一日でした。また新しい目標を持ちます。

そして22日(火)本日は信州大学工学部建築学科の皆さんの卒業式まことにおめでとうございます。
夕方修了生、卒業生主催の謝恩会に出席予定です。

Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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 8日(火)午前中は日建学院のF支店長らがお見えになり、今年の講座についての確認をする。
午後信州大学にて前期の授業内容の検討と進め方について話し合いを行なう。昨日の雪から一転して良い天気となる。
9日(水)県内公立高校の受験日。娘もこの日を迎えた。緊張の朝・・・
午後改正省エネ法説明会に出席。
10日(木)県下公立高校の入試問題解答が新聞に発表となり娘はじっと見つめていた。

信州大学の僕の講座のゲストクリティークを芝浦工業大学非常勤講師のAさんに依頼をして心良く引き受けていただいた。
午後は「八ヶ岳を望む家」の改修についてF建設と現地にて打合せを行う。

4月に岡谷倫理法人会のセミナー講師をやらなくてはならないので、夕方そのテーマを事務局へ送る。

   11日(金)午後東北地方を襲う大地震。津波の怖さを映像で見る。大変なことになった。自然は時としてこんなに恐ろしい姿に変わる。日本中が慌てている。被害にあった皆さんが心配です。どうか無事でいてほしいと願う。電話はつながらないけれどもインターネット等で家族や友人に無事を伝えてほしい・・・

12日(土)余震が続き怖い朝でした。津波に襲われた映像を見ていると、悲しいけれど人間の無力を感じる。
こうした状況なので日本建築家協会長野県クラブの建築祭も自粛しながら会員相互の勉強会を含めての準備が行われた。

13日(日)午前中は大町Aさんの住まいの点検の予定になっていました。8年目を迎えるこの住まいは外壁の汚れもなくしっかりしています。大町の田園風景に南面して暖かい日差しが差し込みます。クライアントのAさんは風呂の壁の桧も自然塗料で塗られたり手をかけています。自然素材に囲まれた室内はそうしたクライアントの愛情と誇りが終の住みかとしての資産価値を高めているのです。
家族皆が大事にして年相応のしっとりとした家になっていくことが望まれた姿です。
奥様も念願のパン教室を始めた。久しぶりに皆様とお会いでき楽しい時間でした。

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 午後はJIA長野県クラブ主催の長野県学生卒業設計コンクールが行われている松本市美術館へ行く。地震のため動かなかったあずさ号も動き出して審査員の先生も間に合いました。
久しぶりに堀越英嗣先生にお会いできうれしかった。学生にとっても我々にとっても内容のある時間でした。

地震関係のニュースが続きます。亡くなった方、行方不明の方も多い・・・

本当に多くの皆様の無事をお祈り申し上げます。

Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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1日(火)Jパネルアイデアコンペの最終日とあり仕上げをして夕方郵便局へ。消印有効にて間に合う。3月19日に新宿パークタワー1階ギャラリーにて公開審査の予定。


「弥生が丘の住まい」の点検を済ませた。6年目を迎えることになり、暖炉周りも渋く全体の住まいの雰囲気はしっとりして風格が出てきたように思う。
寒い雨の日であった。

2日(水) 電気関係、給排水衛生設備、空調関係の打合せを行う。

受験生が携帯電話を使用してカンニングをするという時代、大変なことだと思う。情報のツールは使い方のマナーが必要。フェイスブックを始めた。まだ使い方が良くわからないけれど名刺のようなものなのだろうと思う。

新建築3月号 岐阜大学医学部等跡地複合施設 最優秀の伊東豊雄氏の案はご本人が「建築が呼吸できないか最近考えている」と言われるように 自然エネルギーや木造のシェルにより波打つ屋根をつくり自然光や空気が循環して人々が自由を感じられる提案をされていて大変気持ち良い設計だと感じました。時代とともに要求される機能の変化にも持続可能(sustainable)な建築なのだろうと思いました。

5日(土)この日は日曜日、Т高原にて設計打合せのための準備で忙しい日でした。夕方「光を繋ぐ家」の点検に伺うことになっていた。8年目を迎える修景した住まいです。ワンちゃんが一匹仲間に増えていました。塗装の多少の割れももう落ち着いていますのでまた N建設にはこの日の報告をさせていただき手直しをしていただこうと思う。

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 8年前このKさん宅ご家族はお父様の建てた家に愛着をもち改修設計してここに一生住まう・・・少し大袈裟に言えば「住まい方の思想」を育てているのだ。

この日はなつかしい一段低いトラバーチンの床のお気に入りのコーナーにて暖炉を眺めながらKさんとなつかしい話となった。次の日のまとめもありコーヒーをいただきアトリエに戻る。

6日(日)Т高原の打合せにHさんと向う。

とても良い天気になった。あたたかい春らしい一日。充実した日でした。

Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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 21日(月)夕方長野にてUIA大会の長野ツアーについて会長、副会長とJТBからの見積りを精査。
22日(火)は夕方からJIA長野地域会の会員集会を松本にて行う。大先輩の出澤先生のご高話をお聞きして設計や先生の生き方に触れて大変貴重な時間でした。第二部は僕が司会進行、UIA大会のプログラムの説明をさせていただき、ワインや日本酒をいただきながらのパネルディスカッションとなりました。今後の建築家資格の問題や地域の建築家の役割について出席された大勢の会員の皆様と有意義な話し合いでした。ちょうど司会を担当していたのでワインも程よく口にすることができて有意義な会議であった。この日大会登録者もさらに増えました。

 23日(水)竣工したばかりの「地平線の家」床下の暖房と乾燥のせいか造作に隙間、床のタイルにひび等がでてきてしまいこれからの手直しについて施工者と協議をする。
 信州大学梅干野先生から電話があり23年度の3年生の設計製図の打合せをしなくてはならないので今後の日程を調整することになる。

 24日(木)K建設のО社長に「西駒を望む家」の手直し等の連絡。25日(金)豊科М邸の点検。和菓子つくりを楽しむМさんの生活や暮らし向きへの楽しい話しは尽きない。おいしいお茶をいただいた。こだわりの宝生作の急須、チャーミングな急須口です。お茶がこぼれないようです。

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26日(土)仕事の合間に鳥取県の共同組合レングスという会社が開発した36mmのパネル(間伐材を使用した12mmの杉板を3層クロスパネル)を利用した木造住宅のコンペを募集しているので皆で参加設計中です。


間伐材を利用したこのような材料の普及は山の手入れが進み、森が健康になり二酸化炭素も吸ってくれます。

地産地消・・・近くの山の木の放置された森林の有効利用は今後重要です。

3間×3間の建築面積をもつ住宅の提案です。木を使いながら、自然エネルギー中心のローコストの小住宅を提案します。 

僕のアトリエではこうした住宅も計画予定でおります。近々ホームページでも掲載しますので楽しみにしてください。


Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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 15日(火)またまた大雪となる。重たい雪でした。アトリエの周りを雪かきをするのですが、朝から3時間くらいかかってしまいました。

16日(水)午後はТ高原のプロジェクトの設備の打合せとなる。打合せを重ねるたびに建築は奥が深いと思う。寒冷地の雪、そして樋のつららの現象。そうしたことの建築や設備器機への対策をきちんと考えておかないと恐ろしいことになる。自然と接しながらよく自然の現象を学んで、それをディテールに生かしていきたいと常に思うのです。そして建築は自然と調和するように美しくありたいといつも願うのですが・・・

 17日(木)夜から強い風と雨が降る。18日(金)は雪も融けて、午後は春のような気候となる。Т高原のプロジェクトをまとめて週末19日(土)の打合せに備える。冬の厳しい寒さに耐えていかなくてはならない。室内に居る人は暖房があるから安心なのだが、建築本体はそうはいかない。自然の恩恵と厳しい条件をそのまま受けることになる。そのような建築の身になって設計することが大切なことだと思う。

ということで土曜日の午後はアトリエの皆とТ高原に打合せに向う。前日に雨が降ったとはいえまだ雪が多い。
夕方まで打合せが続く・・・

20日(日)駒ヶ根市東伊那Sさん宅訪問。実は今まで手がけた家を時間を調整して訪問してみようと目標をたてたのです。(最近チェックをしたりアトリエに近く特に手直し等お聞きしてない住まいは今回訪問の葉書は出していません。)経年変化を見たいのと設計の意図が生活に反映しているだろうか?と・・・

「西駒を望む家」お嬢さんの こころちゃんも大きくなり僕のことも覚えていてくれてうれしかった。また二番目のお嬢さんが生まれたばかり・・・本当におめでとうございます。

住まわれて4年経ちます。無垢材を使用したり、壁も塗壁ですので収縮による多少のひびはありますがしっかりとしていました。「設計打合せも十分させていただいたのでこうしたいということもなく満足です。」とのお言葉でした。

何より家を大切にしていただき、理想の住まいに育てあげていただけていることがうれしかった。いろいろとお気遣いをしていただきありがとうございます。

後日施工者と連絡して手直しをしたいと思います。

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 こころちゃんとパパ

 

Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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 今週のコラム300回記念!となりました。毎週火曜日に記録を続けて2005年5月から今年の5月には、6年間続けたことになる予定? 日々・・・暮らしや住まいについての雑感を自由に述べてきたのですが、 さて

 敬愛する映画評論家であり建築家・渡辺武信さんの「住まいのつくり方」等中公新書 は何回も読み今では僕のバイブルなのです。 ここで武信さんは  「自邸に対する愛着と誇りが価値を維持」と述べています。

[ しかしそれは、ただ持ち続ければいいというわけではない。住まいは、どんなにつくる技術の点で優れた耐久性をもったものであっても、維持管理のための手入れが必要だし、長い歳月の間には住み手のライフサイクルに応じた改良もしなければならない。そしてそれをやり続けるためには、自分の住まいに対して愛着と誇りを抱かなければならない。

 欧米人が住まいに対して抱く愛情と誇りの好例として思い出されるのは「ローズ家の戦争」89という映画である。この映画ではキャサリン・ターナーとマイケル・ダグラスが演じる夫婦が、古びてはいるが素敵な家を買い、それを長年の間に手入れや改造を続け、理想の住まいに仕上げていく。それがあまりに理想的になったため、二人が離婚することになると、ほかにも財産があるのに、共にこの住まいを欲しがり、ついには離婚しても同じ家を区画して住むことになるのだ。
別れ話が生じてからの悲劇的状況はともかく、理想の家を目指しての努力の段階は共感しつつ楽しく見られる。欧米の映画にはこのように住まいに歳月をかけて手入れを施してゆくお話が「心みだれて」86、「ゴースト ニューヨークの幻」90、「マネー・ピット」86などたくさんある。

 このような例からもわかるように、住まいを二十年あまりで廃棄する耐久消費財ではなく、真の資産にするためには、耐久性の高い住まいを単に買うだけであってはならないと思う。先に述べたようにつくる技術における物理的耐久性は確実に向上している。住み手はそのなかからデザインを含めて愛情と誇りを抱けるに足る住まいを選び、それを理想の住まいに育て上げる心構えをしなければならない。

 つくる側からは省資源と環境保護という時代を象徴する社会的思想の流れに応じて、耐久性の技術が生み出されてきた。しかし技術は直接には思想を生み出さないとすれば、今度は住み手の側が、物理的耐久性の技術に社会的耐用性を付加する思想、つまり使い方、住まい方の思想を生み出さなければならない、というのが世紀の節目の状況ではないだろうか。

 21世紀とはその思想を育むことによって、住まいもヴィンテージ・ワインやクラッシック・カーのように古いことにも価値がある恒久的な資産になることが期待される時代なのではないか。・・・  ]

さらに 日本の住宅が質よりも量を優先した戦後の住宅不足の状況を述べ数量的には住宅不足は解消されても、農村の過疎化による空き家が増え、首都圏内ではまだ住宅の需要がある。人々が求めるのは新築住宅で、敷地に住宅が建てられていても上物として取り壊される運命にあるとのべる。

そして結びに

「 このような事態を解消し健全な中古住宅市場を形成するためには、住み手が愛着をもつことと、それに値する住まいが市場に存在することが共に必要である。とくに中年以降に新たな住まいを建てる世代には、一生住み続けてもいいという気持ちで終の住まいを建てる気持ちで家づくりをしてほしいものである。 」 と述べられています。

オソラク・・・僕はこうした住まいを残せるのが建築家の仕事であろうと思う。

これからは一度作った住まいはクライアントのライフスタイルにあわせて改良することはあってもできるだけ壊さない。どこまで生きながらえていくか、それをちゃんと考えて設計してくれる人を選ばなくてはいけないと思う。

武信さんは、かっこよくまとめています。

「 しかし、私がここで主張したいのは、富豪の豪邸ばかりでなく、一般庶民、少なくとも住意識の高い中流上層に属する人々(私のクライアントの大部分がそうである)が、自邸を建てるとき、ちゃんとした建築家に設計監理を委託し、委託された建築家と共に、耐久消費財的ではない、文化的な発想で「終の住まい」を建てる気概をもっていただくことである。それは長い目で見ればスクラップ・アンド・ビルドの日本の現状を変え、省資源であり、かつ生き延びる(sustainable)文明を築くことにつながるのではないか。」

この本の書かれた時期は少し前になりますが、時代は確実にリノベーション、コンバージョンの時代となりました。そして地球環境保護のためにも自然エネルギーを使用したエコな建築がテーマです。設計していくのには基本的な構造(環境への対応を含め)がタフでなくてはなりません。

手がけてきた住まいの改修も17年前に増築した同級生K君の住まいは車椅子の生活に合わせてバリアフリー改修をしました。築19年目を迎える「八ヶ岳を望む家」はデザイナーのТさんが縁あって住み繋いでいただくことになり少しづつ改修をします。

今後も新築・増改築・減改築・修景・を通して規模の大小に関わらず身近なところから生き延びる住まいの創造を続けていきたいと思います。

Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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 2月になり朝は寒いが、日中の気温が上がる。軽井沢の家Iさんから おいしそうなコーヒーと クッキーが届きました。軽井沢も先月末は-15℃とか天気情報を見るたびに寒くて大変だろうと思いました。まだまだ寒い日は続くのでしょう。

 竣工した住まいも15年以上経過しますと不具合の箇所もあり、改修する部分も出てきますので、その後が気になるところです。今後、今まで手がけた住まいを訪問しながら様子をお聞きしてみようと思っています。

 次回のブログでは、敬愛する建築家・渡辺武信さんから教えていただいた、自邸に対する愛着と誇りが価値を維持・・・ということで住まいもヴィンテージ・ワインやクラッシック・カーのように古いことにも価値がある恒久的な資産になることが期待される時代について述べたい。


2日(水)Т高原のプロジェクトについて午前中、電気関係、給排水衛生設備関係、空調関係の打合せを行う。


3日(木)節分。朝は寒いのだが立春前とあり日中も気持ち良く晴れ渡る一日となる。


4日(金)立春。穏やかな一日。新建新聞社Kさんから雑誌和モダンが届き、掲載作品の問い合わせ。掲載できそうな作品はあるのだが、こうした景気から掲載料を適正な価格にしてもらわないと建設会社も大変だと思う。とりあえずお世話になったK建設のОさんに話を伝えた。


夜NHK、BS2、10:00~の熱中スタジアム 「絵本」を見る。クライアントのデザイナーТさんも会場に出席してましたね。

5日(土)夕方 芝浦工業大学長野支部諏訪会へ後輩のМ君と出席。総会のあと懇親会。一年に一度の集まりを諏訪で行うのだが、大変楽しい時間でした。

6日(日)午前中10:00頃から諏訪湖周辺をジョギング。穏やかな日であるが、諏訪湖も一部凍っているので寒い。でもこうして晴れた日には、お年寄りを含め家族連れ等周辺を散策している方が多い。ウォーミングアップをしてからこの日今年初!タイツ姿で走る。気持ちの良い日でした。

いつも思うが、建築の設計をしていて 設備器機をきれいに納めていくことは大変難しいしそれなりの設計思想にもとづいた覚悟が必要だ。

建築家 吉村順三のことば100  建築は詩 より

「だって近代建築は設備と一体のものでしょう。近代生活っていうのはそういう設備的なことによって、かえって今までの構造を単純化する事ができるんじゃないか。たとえば、ドアなんてのはね、冬の寒さを防ぐ目的に使われている場合が多いのね。視覚とか音の問題を離れれば、たとえば、セントラルヒーティングをやればね、ドアの全然ないうちもできるわけでしょう。その方が費用もかからないし快適なわけでしょう。それほど、設備と建築の形は一体のもんだと思いますね。しかも、設備の方は、どんどん進歩してるわけでしょう。だから一体として
考えて行かなければ余計なことを一杯やることになっちゃう。そういう意味で、設備を取り入れている以上、デザイナーはそれをマスターしなきゃいけない。」


と述べています。 

吉村先生のそうしたディテールを思い浮かべながら建築は奥が深い・・・とつくづく感じます。

Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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 25日(火)は忙しくJIA支部選挙管理委員会とUIA東京大会支部推進委員会へ出席。信州の雪化粧を車窓から眺めながら東京は寒くても信州程ではない。2つの委員会を終えて20:00新宿発のあずさに乗る。さすがに帰りは疲れた。


 26日(水)「湖畔の片流れ」の完成によりいよいよGさんご家族も引越しの準備です。路面も凍り寒いので気をつけて作業をしていただきたいと思います。


JIA関東甲信越支部住宅部会鈴木部会長から部会のニュースが届きました。そういえばプロフィールファイルを提出しなくてはならないので池上君に伝えて作製してもらう。せっかくですので新作を整え構成しました。このファイルはINAXショウルームや東京電力各ショールーム、リビングセンターozoneなどに置かれていまして誰もが自由に閲覧できるようになっています。毎年建築家のファイルが更新されていますので市民の皆様には自由にご覧いただきたいものです。


  29日(土)午後は「八ヶ岳を望む家」のТさんご夫婦と改修の打合せ。Тさんは新しい名刺に視覚伝達デザイン家と書かれているのだ。二人の小さなお嬢さんたちは奥さんと一緒にダンボールにてゲームや携帯電話を作製しているのです。Тさんはまずは「創造」ですと述べた。僕はこの言葉に感動した。子供たちのしつけがまずは創造なのだ。


Тさんは東京の仕事場では 「おやじの部屋・みたか組」というユニークな活動もされています。
Тさんのデザインされた渋谷 ユーロスペースでの未来を作るロードショー 2011年2月19日(土)~「ミツバチの羽音と地球の回転」鎌仲ひとみ監督作品の内容は広く環境への提言がなされています。


そんな話をしながら改修について・・・アトリエの大空間はイベント空間や創作の場として地域に開いていきたいとも語りながら僕や柴崎さんも建築や様々なデザインがメディアとして地域活動へも繋がっていく実感がもて大変楽しい打合せでした。


夕方は日建学院にて一昨年一級建築士を取得された方たちと下諏訪町 ボーノにてワイン会。それぞれの立場でご活躍大変うれしく思いました。爽やかに建築やデザインの話が続いた。

法事も続き寒い1月でしたが、30日(日)は池上君の図面を見たり、思いをめぐらせる。
そして体を動かそうと しばらく休んでいた 諏訪湖周辺のウォーキングへ・・・

Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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  19日(水)午後 「湖畔の片流れ」の完了検査があり市役所の建築課の検査が行われ、無事終了。-10℃という朝が続いたが、ここ2日ばかりは風は冷たいが気温はそれほど寒くはない。穏やかに晴れた一日である。
   20日(木)大寒。
大阪ガスエネルギー・文化研究所CEL95号の中で作家の塩野米松さんが、木造建築の技術と文化を現代につなぐ の中で 法隆寺の西岡棟梁と弟子小川さんの関係から 「大工になるということは大工という体を作ることだと。感覚も、考えも、動作も、技も全て体にみにつけるものである。それは師をまねることから始まる。どうやれば早く覚えられるか、身につくか。考え出せば遠周りであった。言葉は感覚を身につける道具ではなかった。言葉は大工の体を作ってくれない。時間がかかっても体に師の感覚を写し取り、技を記憶させるしかなかった。木の癖を読めるようになるためには手道具で木に触れるしかなかった。手道具を使い、多くの作業を繰り返すことで身につき、えられることが出てくる。それを積み重ねるしかないのである。」
「それは西岡氏から小川氏に、そして小川氏から弟子たちに、人から人へ、手から手に技と感覚を写し渡していくことであった。その技法や木に対する考えは飛鳥の工人からのリレーである。」さらに 「教科書は人であり、残された建物である。こうした方法が間違っていなかったことは1300年たち続ける法隆寺が保証してくれる。」とも述べていることにあらためて感動します。

 21日(金)「湖畔の片流れ」の検査済証をいただき22日(土)М工務店の協力にてオープンハウスを実施した。土曜日とあって大勢の見学者が訪れました。午後は池上君も参加して説明をしてもらう。
この日夕方は「星空に語らう住まい」の新築お披露目会に柴崎さんと出席。Оさん御家族、F建設、職人さんとおいしいお料理とお酒をいただき楽しい夜でした。望遠鏡から見せていただいた宇宙にも感動です。Оさん本当にありがとうございました。

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23日(日)は引き続きオープンハウス。大勢の方が来られ僕も技術的な説明もさせていただきましたが、まず重要なのは図面です。図面には建築主のお人柄や要望等の全てが翻訳されています。 その尊い図面がしっかりしてこそ以心伝心職人さんたちは奮い立ち良い仕事をされるのです。

「建築家」の仕事は建築主の意図をまず図面として表し、次いで建物として現実化することである。この過程で「建築家」は工事金額や工事内容が適正であるかどうかを判断するのだが、これは「建築家」が施工業者の支配下にあってはできないことだ。施工業者からの独立性が「建築家」の必要条件なのはこのためである。


以下敬愛する建築家渡辺武信さんの文章を途中からですが引用しましたので参考にされてください。


★ 建築家といかにして出会うか

ここまで述べたことで分かるように、人が住まいにしろ、その他の建築にしろ、自分の気持ちを十分にこめた物を造ることは、ある意味で自分の人生観を問い直し、点検し、確認することである。建築家はその作業を助ける存在なのだ。つまり建築家は、専門技術者でもあるのだが、それだけでなく医師や宗教家とも共通点を、持つ精神の導き手でもあり、少なくとも心ある建築家はそうあろうとつとめている。
前述のように建築には唯一の正解というものがない。そこで一つ答えを選択するときの支えは、一つには建築主の人生観である。しかしまた、それをどう読み取り、設計に反映させるか、ということは建築家の側の人生観にかかっている。つまり建築家のほうにも個性があり、それによって言うことも違うだろう。もちろん建築家は、プロだから私人としての個性をかたくなに守るだけではなく、自分の個性をできる限り広げて、住み手の個性との接点を見つけようと努める。しかしそれでも、誰でも同じというわけにはいかないのは当然だ。だから建築家に設計を依頼する場合の最初の大問題は、どの建築家を選ぶか、ということである。建築主と建築家は異なる人間だから、何でも気が会うということは考えられず、だからこそ議論も生じる。しかしその個性の違いには何か響き合う共通点がなくてはならない。そうであってこそ、議論が喧嘩にならず、信頼を基礎にし、お互いを尊敬し合う人間同士の対話が成立するのである。逆に言えば、全く肌の合わない建築家に設計を依頼することほど不幸でくたびれることはない。ではどうすれば、自分と肌の合う建築家に出会えるだろうか。それは幾人かの建築家に合ってみる他はない。建築家というものは、すぐに設計を依頼するのではなく、いわば「お見合い」として会うことを決して拒まないし、そこで具体的な作業が伴わなければ報酬を要求しない(しかし、設計や準備作業に入ってから途中で断る場合は、当然、そこまでの報酬を求められる。だから依頼する側でも、
お見合いのうちは具体的な作業を要求しないように注意すべきである。)このようにして、建築家を捜すのもけっこうくたびれることだ。しかしそれは誰でもないあなた自身の幸せを求める道と言えよう。その努力を回避して向こうから売り込んでくる建築家(そういう自称・建築家もいないでもない)や、たまたま紹介された建築家の個性をよく見極めずに設計を依頼して、その結果がうまくいかなくても、それは建築家ではなくあなたの責任である。
心ある建築家はあなたに門戸を開きつつも、自分で売り込むのではなくあなたが訪れるのを待っている。
建築家は自分を選んでほしいのであり、選ぶのはあなたなのだ。建築家の選択は確かに努力を要するが、もし自分と肌の合う建築家と出会い、一緒に建築を創っていくことができれば、それは虚栄や見栄ではない、
言葉の真の意味でこの世で一番ぜいたくな、かつ楽しいことの一つであろう。

Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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  休み明けは大変寒い日が続きます。なかなか気温が上がりません。アトリエにて仕事をしながら早く暖かくなってほしいと願う。「八ヶ岳を望む家」Тさんの図面は手描きで修正しています。
あざみクリニックへ久しぶりに顔を出すと休み明けなのか、風邪が流行っているのか待合室は患者さんで溢れていた。
 
 12日(水)追い込みの「湖畔の片流れ」現場を見に行く。前回のクライアントのGさんの奥様、2階の部屋への光の入り方、家具の雰囲気をみて 「わー!ステキ!」とうれしいお言葉。カーテン類もこれから入ります。
職人さんたちが寒い中、一生懸命まとめをやっています。気もち良い仕上がりになりそうなので大変楽しみです。DSC04894.jpg

今週の22(土)、23(日)オープンハウスを行います。是非ご覧ください。

13日(木)薄っすらと雪が積もる。前日より気温は多少高いが軒下では-4℃、ここのところの-6℃~-10℃に比べれば多少暖かく感じて良いはずなのだが、やはり寒い。
週末に設計打合せとなるプロジェクトのクライアント大阪のYさんから電話。まとめられるところまで追い込もう。先日の地盤調査報告書を構造の伊藤さんへ送る。
外は寒くても日中の日差しはガラス越しに シクラメン(品種エトワール)にふりそそぐ。海抜1000mの八ヶ岳高原で育ったらしく寒さに強く、美しい!

 「一万人の世界建築家展」本日より作品応募受付開始をしておりますのでご覧ください。
http://www.10000architects.com/
UIA2011 TOKYOを象徴する展覧会として開催します。この展覧会は世界の建築家であれば誰でも参加でき、参加によって創り上げてゆく展覧会です。建築を通して各国の文化を伝えながら、建築界内はもとより、広く社会に向けてPRしてゆく展覧会を目指しています。世界各国24時間どこでも閲覧可能なWEBSITE上の展覧会をベースとし、大会会期中には東京国際フォーラムをはじめ都内各所でも展示が繰り広げられる世界初の試みです。皆さんの積極的なご参加を期待しております。」とのことです。

14日(金)、「湖畔の片流れ」完了検査申請を市役所へ。「地平線の家」手直しの確認をしてまた3月末頃 木等の取り合いの補修をすることにする。ユーストリームを利用したビデオ配信が建築家協会から行われた。「2011年の建築家を考える」連続シンポジウムです。今回は新春の集いに合わせまして開催となりますが、日常の業務の中、東京まで足を伸ばすのは大変です。そこで今回インターネットによるライブを行うことになったのです。タイトルは「建築家協会の会員であることが最大のステータスではないのか」会員の皆様がJIAに関わる根幹となるテーマでした。便利な時代になりました。

 15日(土)全国的に大雪、諏訪地方はそれほどではなかったが寒い日。大阪から来られたクライアントも雪のため旧建築解体後の現場を確認できなくアトリエにて設計打合せ。

16日(日)雪かきを終えて、叔母の四十九日。冥福をお祈りする。寒い一日でした。
お世話になっている矢島さんにも久しぶりにお会いした。お墓参りをしながら雪化粧の矢島邸、屋根のアンサンブルが美しい・・・

設計から13年目を迎えようとしている。

Ⓒ 文・ かたくら たかゆき

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 5日(水)年末年始の休みの最終日。朝、JIA長野県クラブ赤羽会長から宮本建築設計事務所の久保さんが逝去されたというメールを受け驚き、悲しみで呆然とした。
君島さんからも電話。携帯に残る久保さんの名前。建築家協会ではとてもお世話になり育てていただいた先輩であり、僕が芝浦工業大学の非常勤講師をしていたころ学生を小布施の町にご案内していただき素晴らしいレクチャーをお聞きした。

 年の初め心からご冥福をお祈りいたします。
 
 6日(木)雪の朝、家内と雪かきを終えて・・・しだいに晴れてきました。アトリエの仕事始めです。
皆で神棚に拝礼して御神酒で今年の気持を誓う。昨日、1月のスケジュールをまとめていたのでゆっくり打合せをして気持ち良くスタート。


今年も厳しい自己研鑽を行い、高い倫理意識を持って設計監理の業務を遂行することを通じてクライアントと社会公共のために貢献していく方針に変わりありません。


菩提樹の真福寺の「厄除聖観音大護摩供法要」に参加。今年への思いを祈願しました。

 7日(金)午後UIA大会の長野ツアーのことで松本の藤松さんにお願いして松本城管理事務所の大石さん、コンベンション協会の戸辺さん、まつもと市民芸術館の高橋さんにお会いして9/29の見学のお願いをする。

 8日(土)この日の朝は寒い。10:00「湖畔の片流れ」の現場にて今年最初の打合せ。完成が近いので今後のスケジュールを確認する。寒くてメモ帳に文字がうまく書けない。

 クライアントGさんのご理解にて今月22日(土)、23日(日)2日間オープンハウスの予定です。これからの改修や新築をお考えの皆様是非ご覧ください。

 現場を池上君に任せて、須坂へ久保さんとの最後のお別れに行く。JIAのメンバーが大勢参列。ありがとうございました。そしてさようなら!

9日(日)親戚の従兄弟Kさんの四十九日に出席をする。病にて何年も入院されて不運な人生でもあった。生かさている僕らは最大限に自分の役割を果たさなくてはならない。


晴れ渡る空・・・どうか今年も平穏無事良い年になりますよう・・・

10日(月)成人の日。雪の朝。
アトリエは休みであるが、僕は継続して作業・・・机に向かう一日。

毎年新年に訪れてくれるクライアントОB、小堂見の家Тさん御家族がこの日挨拶にきてくださった。

大きくなった2人の男の子を連れてお元気そうでなによりです!

Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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 28日(火)は蓼科高原にて旧建築解体後のサウンディング試験を行うため調査ポイントを現場で指示をする。晴れ渡るこの日は八ヶ岳がとてもきれいでした。

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 29日(水)この日仕事納めとなり、午前中の支払い、また図面の最終確認を行う。池上君は葬式ができたということなので先に帰ることになり柴崎さんと最終確認をして掃除を終え今年の仕事を終了する。

先日バリアフリーに改修した住まいのクライアントである岡谷西部中学校の同級生K君からメールがきた。

「季節はすっかり冬ですね。
家のリフォームの際にはいろいろお世話になりありがとうございました。
私もいよいよリフォームした家に帰る準備がはじまり昨日(12/28)
茅野の諏訪中央病院へと転院して来ました。
ここ中央病院では1/18までの入院ですがこの間で家に帰った時の
計画を立てプログラムが決まった所で家に帰り新生活が始まります。
片倉も家の近くに来た際には是非とも寄ってください。」

とのことでした。家の近くの病院への転院、うれしい!良かった。 頑張ってほしいなー!

2011年の幕明けです。西日本中心の大雪のニュース。寒い元旦であったが諏訪地方は穏やかな正月を迎えた。ゆったりとした一日。

恒例の大学駅伝を楽しむ。佐久長聖高校出進の選手が各大学にて大活躍!
見事МVPに輝いた東海大のスーパースター村沢君の17人抜きは見事。

喪中なので新年のご挨拶は控えさせていただいておりますが、諏訪大社に出向き御札を神棚に用意。今年の家内安全、仕事が順調にいきますようお祈りしました。

健康で幸せな一年、今年も豊かな創造をしながらクライアントや社会のお役に立ちたいと思っております。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

Ⓒ 文 ・かたくら たかゆき

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 サッシュメーカートステムのKさんが新しいサッシュ・サーモスの商品説明に来てくれた。最近はサッシュの枠が厚くてスケール的に細やかな住まいの設計には合わないこともあるが、いくら自由設計といえどもコストを考慮すると既製品をうまく使わざるをえない。
なんだ?やればできるではないか!と思った。特に皆さんの住まいを見ていただきたいのですが、風呂周りに使用しているサッシュ枠をご覧ください。ビス止めをしない部分にまで最初からビス用の孔があいています。住宅建築家として気になっていましたが、サーモスはきれいなピクチャーウインドウを創りだそうとしています。 

 工業製品は大量生産をして一般に普及する良さがありますが、使う人、生活者の視点にたちものを生産していくことが大事だと強く感じます。

22日(水)夕方日建学院にて来年設計製図スタートの生徒さんたちと個別の懇談会を行う。惜しいランクで今年合格にならなかった方が多い。皆その悔しさをバネにして頑張ってほしい。試験の結果は結果・・・将来の自分の姿を夢見てひたすら努力することだと思います。

23日(木)天皇誕生日にて休み。2~3日前に植木屋さんが家の周りの松やケヤキの木を整理したばかり・・・古い木を片付けてもらったのだ。屋根に上ると落ち葉が雨樋に残っている。
設計をする時にも実は落ち葉対策が必要です。この落ち葉を片付けないと信州の冬は雪が凍り、大変なことになります。

   25日(土)本格的な寒さとなった。雪化粧の山々。恩師石川洋美先生からの葉書が届いた。この時期毎年安曇の長いもを送るのですが、そのお礼と僕のJIA(日本建築家協会)の活動に対しても見ていてくださり激励の言葉が含まれていました。気持ちを新たに頑張っていきたいと思います。
同級生からは来年35周年をやるということです。先生や仲間に会えるのがまた楽しみです。

 27日(月)午後「八ヶ岳を望む家」グラフィックデザイナーТさんの住まいを改修するための調査。寒い日・・・奥さんが暖炉に火を入れるのが初めてなので僕が火を入れましょう!ということになり
19年前に僕が暖炉を初めて入れたオランダ製のポータベルに赤々と炎・・・

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以後一般の方たちに安く暖炉が手に入るように僕は暖炉の設計に夢中になってきた。
この家は建築家として僕のデビュー作でもあり、今の住まいのように全てに暖房設備が徹底しているわけではないが、この居間に居ると創作への張り詰めた緊張と喜びを感じてくる。
きっとその雰囲気がТさんに「棲んでみたい・・・」と感じていただいたのだと思う。
「八ヶ岳を望む家」がТさんご夫婦の生活と仕事の拠点となるようにお手伝いをしていきたいと思います。

 諏訪清陵高校の進路セミナー「建築家の仕事・・」の講演後の生徒の感想をI先生がまとめて送ってくださいました。生徒の心は触発され建築の奥深さを知ることができたという内容をいただきうれしく思います。 大学等の授業にも燃えた一年でした。来年は建築のオリンピックUIA東京大会です。

今年一年皆様にお世話になりありがとうございました。今年も内容の濃い住まいの仕事をさせていただきました。深く御礼申しあげます。


また建築への志を支えてくれた叔父が永眠し、叔母の葬儀と悲しみが続きました。新年のご挨拶は遠慮させていただきますが、来る年もどうぞ宜しくお願い申しあげます。

アトリエの年末年始休業は12/30(木)~1/5(水)となります。

Ⓒ 文・ かたくら たかゆき

 

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16日(木)UIA大会支部推進委員会出席のため千駄ヶ谷へ。この日は会議が早く始まるので上諏訪11:30のあずさに接続。14:00から会議。新宿発20:00のあずさにて家に戻る。

 日建学院から電話。一級建築士の合格発表。松本校は65%の合格率ということなので非常に良い成果だったと思います。県内49人合格者の48人が日建学院の生徒。
我研究室の柴崎さんも合格。ほっとしたところです。日建学院のМさんからも喜びのメールをいただく。
大学別の合格者ランキングにて母校芝浦工業大学は3位、信州大学も健闘・・・
そんなわけで17日(金)夕方 建築資料研究社日建学院長野支店の新支店長福島さんがお見えになる。

 景気の状況も明るい兆しがなかなか見えてこない。与えられた仕事をきちんと整理していくことだと思います。お世話になった皆様からいただくものがあり大変うれしいのですが、西浜の家のクライアントFさんから届いた冬のぺログビワインセットの12本はびっくりしたり、うれしい!

18日(土)午前中は「地平線の家」内部写真撮影。前回林さんが外部を撮影して内部の撮影のみが残っていた。冬の引渡しは床下の蓄熱暖房を低温で続けていると乾燥が激しくなる。木部の隙間が気になるところであり、加湿が必要である。

午後は地平線の家打合せとなる。内部の壁を塗っています。来年1月22日(土)、23日(日)
にオープンハウスの予定となりました。是非皆さんご覧いただきたいと思います。

20日(月)住宅部会の忘年会。 楽しいひと時と一年の反省会。模型展は皆さんに本当にお世話になりました。大川さんの事務所に預かっていただきました「地平線の家」の模型も無事アトリエに戻りました。

Ⓒ 文 かたくら たかゆき

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   7日(火)クライアントから解体について電話をいただいていた。葬式があったりして連絡が遅れたが、段取りを整える。
午後は「湖畔の片流れ」の現場打合せに池上君と出かける。2階の棚壁も楽しい表情が出てきました。
クライアントのGさんは大喜びでした。この日で大工さんの仕事は終了。
  住宅のスケールとしては一般の方に理解され易いので、1月完成時にオープンハウスをさせていただけることになりました。

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  住宅というすごくわかりやすい仕事を通して建築家の役割を伝えていきたいと考えています。
 

日本建築家協会のホームページトップに

「日本建築家協会に加盟する5,000余名の建築家は、厳しい自己研鑽を行い、高い倫理意識を持って設計監理の業務を遂行することを通じてクライアントと社会公共のために貢献し、より豊かで美しく安全な国土と都市と建築の建設に貢献していきたいと考えています。」と書かれています。


  8日(水)委員会のKさんからJIA冬のセミナーの成功をお聞きしてホッとした。
UIA大会のパワーポイントは僕が概要をまとめてアトリエの池上君が頑張ってくれたが、この内容はまたの機会に繰り返して説明をして大会への登録参加を推進したいと思う。

午後進行中のТプロジェクトについてアトリエ内打合せをする。

9日(木)寒い朝。薄っすらと雪化粧。
午前中は「空を繋ぐ家」Nさん宅へ外壁の色の変化のことでトーワの社長から説明を受ける。
またその他の手直しについてもK建設のI専務さんたちと打合せ。
午後トーワさんから借りたタイルのサンプルをもってGさん宅へ伺う。「湖畔の片流れ」の現場は内部の壁の下地作業に入っている。

日本建築家協会関東甲信越支部住宅部会の大川さんからメールをいただく。先月新宿のリビングデザインセンターOZONEで終了した模型展の写真を送っていただいた。

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  「OZONEでの模型展は参加者を部会だけでなくJIA全体から募った事もあり、INAXよりなかなか迫力ある展示となりました。来場者も、かなりの人数となった様です。(あの、ユリ・ゲラーも来たとか?) 」 ということでした。

     Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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 「八ヶ岳を望む家」を設計してから19年になります。この建築がグラフィックデザイナーのТさんが住まわれるということを持ち主のAさんからお聞きしていた。今後住まうにあたってメンテナンス等のアドバイスをいただきたいというメールをいただき感激した。


この建築が愛され棲み繋いでいただけることがうれしかった。そんなことでお会いする約束をする。

週初め夕方は長野県クラブUIA東京大会準備特別委員会。活発な話し合いとなり4日の冬のセミナーへの準備をする。
 
12月1日 岡谷市民新聞に信州の建築家とつくる家の記事が掲載になりました。内容が豊富です。是非読者の皆様にお読みいただきたいと思います。規模の大小にかかわらず、また新築に限らず資源を生かした再生のことも書かれています。必ず家づくりの参考になると思います。早速僕のページへの掲載協力をいただいたОさんМさんに郵送する。

訃報が入る。叔母が亡くなった。急なので大変びっくりする。悲しい。すぐに駆けつける。週末はJIAの冬のセミナー等が決まっています。UIA大会のプレゼンテーションをしなくてはならず、パワーポイントをまとめたが、3日(金)委員会のKさんに届けY副会長にまとめをお願いする。

「八ヶ岳を望む家」を今後改修するのにあたり、グラフィックデザイナーのТさんと初対面。久しぶりの家の中・・・19年経たとは思えないほど家具等はきれいです。しかし外壁など傷みもありТさんたちが本格的に生活される月末にも調査をすることになりました。


この日叔母の通夜・・・


4日(土)火葬、火葬場からバスに乗り午後の穏やかな冬の日差しのむこうに富士山が見えた。声をかけた叔母の遺影が美しい富士と向かいあった。

5日(日)改修を終えた同級生K君から美しいシクラメンが届いた。気を使っていただき本当にうれしい。バリアフリーに改修された住まいに一日も早くK君が病院から戻れることを祈ります。

6日(月)叔母の葬儀。悲しい一日でしたが、ここでも同級生Hさんの心温まる司会に感激した。


留守の事務所またきょうから柴崎さんや池上君とまとめに入らないと・・・

Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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 23日(火)勤労感謝の日 「湖畔の片流れ」の現場打合せとなる。大工さんは2階に作成中の棚階段を造りはじめている。大変見ごたえのある階段である。本棚でもあり、途中どこでも座りこみ読書や休憩ができてしまうという楽しい棚階段なのです。

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  天井は杉板に柿渋を塗装するのでロフトの床杉の構造用合板もプラネットカラーの似たような色で塗装することにする。

  午後は作業を済ませてくつろいでいると病気療養中のYさんが亡くなる報告を受けかけつける。本当に寂しい。24日(水)はそんなわけで日中に仕事関係を整理して夕方通夜にでかける。25日(木)は葬式となり忙しい一日でした。

 26日(金)穏やかに晴れた日。М工務店のY専務が内部の木の塗装の見本をもってきてくださり確認、棚階段の本体ができたということなので、池上君と午後見に行く。
家具の取り付けも進み、室内は天井の杉板に柿渋を塗る準備。また既存の庭木、びわ等を道路側に移動をしてくれたが、外壁にあまりにも近く葉が壁に当たり木がかわいそうなので少し離すよう指示する。

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  27日(土)諏訪清陵高校の二年生の分野別進路講演会があり9:00に応接室へ集合。11名の講師のうち同窓生は4名です。

 法学、哲学、外国語、教育学、建築(芸術)、工学1、工学2、農学・生物、医学、薬学という内容にて大学で教鞭をとっている先生方の講義でした。

  僕は建築を担当、「建築家の仕事」ということで90分のスライドレクチャーを行いました。


最後に挨拶いただいた女性徒は締めくくりに「建築の奥深さがわかりました」と応えていただき大変うれしく思いました。大学でも建築家を志す女性は最近特に多いように思います。

個性を生かし是非まわりの人へ夢を与えられる社会人になっていただきたいと強く感じます。
最後に建築ジャーナル11月号の 僕の作品集の抜刷りをプレゼントしました。


この日アトリエには信州の建築家とつくる家第7集が届きました。是非皆さん本屋さんでお立ち読みしてください。大変素晴らしい本になりました。

28日(日)「空を繋ぐ家」Nさんがお見えになり久しぶりに歓談。
家の外壁などの手直しの用件をお聞きして、建設会社には休みの日なのでファクスを入れる。

Ⓒ 文・ かたくら たかゆき

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 16日(火)いよいよ寒くなりました。
「K君の住まい」改修は 車椅子用のスロープのコンクリートが打ち込まれた。
「地平線の家」も引渡しに向けて残工事のまとめです。

17日(水)住まい「湖畔の片流れ」の木製建具について玄関戸とテラス戸について建具屋さんのKさんと細部を打ち合わせる。夕方「K君の住まい」は新しいキッチンが入り始めた。気持ち良くなりそうでうれしい。その後86歳にて亡くなられた隣組のAさんの通夜に出席。

18日(木)午前中は「地平線の家」引渡しの書類等残工事についての確認をして午後は千駄ヶ谷の建築家会館へ。UIA東京大会の支部拡大委員会に出席。

19日(金)午後「地平線の家」無事引渡しをして残工事の確認。家具が揃えば来月内部撮影となります。

20日(土)午前中柴崎さんと某計画の内部実測を終える。

夕方は完成直前の「K君の住まい」へ伺う。日も落ちて寒い日です。
作業のまとめとなる。

21日(日)晴れたあたたかい一日となる。安曇野市へ行く。道の駅では信州のリンゴや野沢菜等、漬物用の大根まで袋に入って、持ち帰ればすぐに漬けられるようにいたれりつくせりなので、都会から来られた方はびっくりしていただろうと思う。
豊かな自然の恵みに感心する。

この一週間は仕事のまとめなどで疲れたが、信州に住まいながらも澄んだ安曇野の風景に心もやすらぐ。

22日(月)はK君が病院から家に戻ってきている。改修のまとめをしながら会いに行く。元気そうだ。
家も改修され体に力が戻ってきたかのように思える。是非この改修した家に早く戻れるよう
心から願う。
一緒に昼食をいただき午後は「地平線の家」の取り扱い説明。Iさんご夫婦に電気、設備、キッチン等の説明。合わせて暖炉に火をいれる。美しい炎・・・

午前中からK君の住まいの家族のあたたかさに・・・
午後も人のあたたかさに・・・


それを象徴するかのような美しい炎・・・

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Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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 9日(火)「地平線の家」現場のまとめが続く。

昼に建築家のKさんやHさんが見学に来てくれまして楽しんでじっくり見ていただきました。建築の見学も含め内容のある話ができて本当に良かったと思う。

上田情報ビジネス専門学校の建築科の皆さんから「地平線の家」見学会の感想をいただきました。
さまざまな建築への喜び、驚きの感想をいただき感動しています。
皆さん素晴らしい手紙をいただきましたが、М君の感想は外構についてコメントしてくれました。
「・・・エクステリアについても同じく、木というのも重要な建築であり建物との関係を考えるこ
とで敷地が空間へと代わる事を・・・不思議でおもしろいと思いました。」
皆さん建築は楽しいでしょう!

夢を描き自らの個性を伸ばしていただきたいと思います。

 12日(金)いよいよ「地平線の家」を設計・監理をしてきた僕たちのアトリエの検査となる。

バンケットルームに置かれたフランクロイドライトの照明が美しい。 

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13日(土)庭木の木の葉が落ちない時に外構の写真撮影をと考えていた。

建築写真家の林さんに朝から「地平線の家」の外観の撮影をしていただく。紅葉の葉が気になっていたので・・・

午後はアトリエは休みであるが、「湖畔の片流れ」の現場打合せ、「K君の住まいの改修」の打合せを終了してアトリエに戻る。もう外は暗い・・・・・

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  家の庭先の紅葉

 

Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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 3日(水)文化の日、休みなので午前中は家の畑の作業をする。
今年も夏野菜等自然から大きな恩恵をいただきました。大変うれしいことです。現在もほうれん草が元気に育っています。大根も成長してきました。建築の現場と同じ、畑から教えられることも多いです。
午後は少し休んでからゆっくり走ろうと思い諏訪湖へ。少し白くなった八ヶ岳がきれいに見えます。夕方「地平線の家」現場。休みの日ですが、庭木を植えているので現場監督のОさんたちもこの日出勤です。一緒に室内から庭木を眺めて納まりを確認。

  4日(木)地方事務所のYさんによる完了検査が行われる。厚い資料と現場のチェックが行われ検査は無事終了となりました。

  5日(金)午後は「地平線の家」庭木の位置確認。夕方は外構の照明をライトアップしながらイメージを確認する。

6日(土)午前中に原村М邸の一年検査に伺う。先日信州大学の学生の有志を連れて訪問させていただきましたが、室内の植物も居心地が良さそうです。

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K君の住まいの改修現場に立ち寄りアトリエに戻る。

秋晴れの午後は蓼科高原へアトリエの皆と設計打合せに向いました。充実した楽しい打合せでした。

ひとつ、ひとつ大事に設計をしています。

いつも自然から尊い恩恵を受けています。自然の花たちの成長、その表現に無限な多様性を感じます。
限りなく似通っていてもひとつとして同じものはなく、総体として何か法則性をつくりだしているように感じます。最近は特に自然の多様性を観察し、自然と繋がっていける心地良い住まいのあり方を探っています。また室内の人とものとの距離感のようなところは、使い勝手とともに住まい方の基本として大事に設計しております。

Ⓒ 文・かたくら たかゆき

 

 

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 26日(火)午後「地平線の家」。クライアントのIさんと現場打ち合わせにて今の段階での意向をお聞きしながらイメージに合わない部分をチェックしていく。
夕方その辺を施工者にまとめて指示をする。
 
   27日(水)久しぶりに木曽のWさんの住まいを点検に行く。木の色が大変良い色になってきたが、乾燥して木と壁の取り合いも多少透いている。建具の取り合い等、R建設のМさんに手直しをお願いする。
 
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倉がありましてこの倉を再生して利用していただける方を探しています。

Wさんも大切にされてきた倉であり、しっかりしていると思います。

どなたか必要な方がいませんでしょうか?ひきとっていただき、

既存に付加しても良いと思うのですが、目的に合うように僕が

修景したいと思うのです。・・・

 
その後茅野K君の住まいへ向う。忙しい時間であったが間に合い、奥様とクロス等の決定。僕がクロスを使うのは珍しいが、K君のためのバリアフリー化と予算、掃除のしやすさも優先した。
   

DSC04572.jpg

 

28日(木)JIA関東甲信越支部の選挙管理委員会へ出席。

アーキテクツ・ガーデン見てきました。

住宅部会会員の模型は迫力です!

 

 

 
29日(金)午後は完成が近づく「地平線の家」現場打合せ。
 
30日(土)凄い雨、寒い一日。午前中は「湖畔の片流れ」現場打合せ。
午後は一週間後に打合せとなるプロジェクトのアトリエ内打合せ。

31日(日)小雨降る中、吉田講の御柱祭。前日のような雨でなく良かったと思う。

お神酒をいただき木やりが響く・・・楽しい一日でした。

 

Ⓒ 文・かたくら たかゆき

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自然に親しむこと
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豊かな暮らし向きを望むあなたに!
住まいの設計活動を通して住まい専門の建築家がありのままに毎日の生き方を語ります。
クライアントの方たちや家族そして自然との対話の中で常に暮らし向きの良い住まいを創造したいと思います。
住まいをもっと豊かに心地よく/片倉隆幸建築研究室FANPAGEもどうぞ!
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